このたびは、デュエルビッツ 出金及びデュエルビッツ 出金グループ会社(デュエルビッツ 出金グループ)における不適切行為に関しまして、お客様、お取引先様、株主様そのほか多数の皆様に多大なるご迷惑をお掛けしておりますこと、改めて深くお詫び申し上げます。
デュエルビッツ 出金グループでは、本年8月末にアルミ・銅事業部門での不適切行為(2017年10月8日の公表案件)が判明したことを受けて、本年9月より、2016年9月から2017年8月までの1年間に出荷した製品を対象に、「事業部門による自主点検」及び「本社部門による緊急監査」を実施してまいりましたが、10月25日に、さらに不適切行為が行われた疑いのある事案4件(デュエルビッツ 出金機械事業部門コーティングサービス、神鋼造機(株)の鋳物および減速機、(株)コベルコ科研ターゲット事業本部の試作合金の外販および不適切行為の有無について確認が必要な案件1件)を除き概ね調査を終了したところです。【補足1】
当該自主点検及び緊急監査と並行して、不適合製品を使用したお客様の製品に関する安全性の検証をお客様のご協力を頂きながら実施してまいりました。本日、その安全性の検証状況及び外部調査委員会の設置についてご報告いたします。
1.不適合製品を使用したお客様の製品に関する安全性の検証状況について
(1)お客様での安全性検証におけるデュエルビッツ 出金の取り組み
- デュエルビッツ 出金が不適合製品を納入したすべてのお客様に対し、不適切行為について連絡させていただきました。
- お客様には、不適合製品の対象明細、不適合であった検査項目、規格からの乖離の程度等を具体的なデータと共にご説明し、不適合製品を使用したお客様の製品に対する品質影響の確認や安全性についての確認を共に進めてまいりました。
- デュエルビッツ 出金は、安全性確認のために、データの提供はもちろんのこと、製品へ及ぼす影響についてのデュエルビッツ 出金技術見解のご提供や、ご要望に応じて直接の納入先以外のお客様へのご説明の実施など、安全性確認に最大限の努力をさせていただいております。
(2)現時点(10月26日)でのお客様からの反応
- 過去1年分を対象としたデュエルビッツ 出金の自主点検で検出いたしました不適合製品を納入したお客様、また、直接の納入先以外のお客様の製品において、即時使用を停止する、または、直ちに製品を回収することが必要であると判明した事案は現時点において確認されておりません。
(3)安全性検証状況の分類
- しかしながら、安全性の確認においては、最終顧客であるお客様への影響を慎重に確認するためにお客様において、現在も安全性の検証を進めていただいているケースや、サプライチェーンの裾野が広いためデュエルビッツ 出金が納入した不適合製品のサプライチェーンの追跡及び使用された製品の安全性検証に時間を要しているケースもあるため、全ての製品に関する安全性の検証が完了した訳ではございません。
- そこで安全性確認は、以下のレベルに分類しております。
-
[A] お客様にて、安全性確認を完了いただいたもの
-
[B] お客様にて、当面の問題はないと判断いただいていますが、さらなる検証を引き続き進めていただいているもの
-
[C] デュエルビッツ 出金が、技術的見解から高い確度をもって安全性が推認できると判断し、お客様にお伝えしているもの
- 安全性確認の分類としては【表1】のようになります。デュエルビッツ 出金が不適合製品を納入した525社中、437社について、レベル[A]から[C]の安全性確認が進んでおります。
【表1】
不正対象製品 |
会社名(公表日) |
部材 |
主な用途 |
お客様数 (社) |
[A] お客様で安全性を確認済 |
[B] お客様で当面の問題はないと判断 |
[C] デュエルビッツ 出金で安全確度が高いと判断 |
A~Cの合計 |
アルミ・銅
| (株)神戸製鋼所 アルミ・銅事業部門 (2017年10月8日)
| アルミ板
| 缶材 自動車
| 57 |
28 |
6 |
0 |
34 |
アルミ 鋳鍛造部品
| 航空機 鉄道車両
| 67 |
0 |
66 |
0 |
66 |
アルミ 押出品
| 自動車 鉄道車両
| 34 |
14 |
0 |
0 |
14 |
銅板
| 半導体 端子
| 38 |
3 |
0 |
0 |
3 |
(株)コベルコマテリアル銅管 (2017年10月8日)
| 銅管
| 空調
| 23 |
12 |
7 |
0 |
19 |
神鋼メタルプロダクツ(株) (2017年10月13日)
| 銅合金管 モールド
| 電機、 製鉄機械
| 176 |
61 |
7 |
103 |
171 |
国内子会社1社, 海外子会社3社※1 (2017年10月13日)
| 銅管 銅板条 アルミ線材
| 空調 端子
| 36 |
19 |
3 |
14 |
36 |
その他
| コベルコ科研 (2017年10月11日)
| ターゲット材
| FPD 光ディスク
| 70 |
70 |
0 |
0 |
70 |
(株)神戸製鋼所 鉄鋼事業部門 鉄粉本部 (2017年10月11日)
| 鉄粉
| 焼結部品
| 1 |
0 |
1 |
0 |
1 |
国内子会社等2社 海外子会社等2社※2 (2017年10月13日)
| 鋼線 ステンレス線
| 軸受、 ばね
| 22 |
22 |
0 |
0 |
22 |
神鋼鋼板加工(株)(2017年10月20日)
| 厚板加工
| 厚板加工品
| 1 |
0 |
1 |
0 |
1 |
合計
| 525 |
229 |
91 |
117 |
437 |
デュエルビッツ 出金といたしましては、引き続き、早期に安全性検証を完了させるべく、お客様の検証に誠心誠意ご協力させていただく所存でございます。
2.外部調査委員会の設置について
(1)設立の経緯
当社は、デュエルビッツ 出金おける今回の不適切行為の発覚後、社内に「品質問題調査委員会(委員長川崎博也会長兼社長)」を設置し、自主点検、本社部門による緊急監査、外部法律事務所による不適切行為に係る事実関係の調査を実施してまいりました。
これらの自主点検・緊急監査及び事実関係に係る調査は10月25日にほぼ終了し、今後は、これまで実施してきたデュエルビッツ 出金よる自主点検・緊急監査の方法・内容などについての適正性や妥当性の再検証、本件不適切行為の徹底的な原因の究明(直接的な原因のみならず、企業風土、コンプライアンスおよび組織運営体制の課題といった背景となる要因等を含みます。)と再発防止策の検討を開始いたします。
これらの再検証等を進めるにあたっては、自主点検の過程において妨害行為があったことも踏まえ、客観性・独立性を担保することが必要との観点から、外部委員のみで構成する「外部調査委員会」を10月26日付で設置することとし、この「外部調査委員会」を今後の調査の主体といたします。
「外部調査委員会」の委員には、これまでの調査に関与がなくデュエルビッツ 出金と利害関係のない弁護士を選任することで、調査の客観性・独立性を担保いたします。
(2)外部調査委員会の目的
-
1. 一連の不適切行為に関する事実関係の調査及び原因の究明のために行われた自主点検及び緊急監査の適正性、妥当性の再検証
-
2. 不適切行為の直接的な原因に加え、企業風土、コンプライアンス及び組織運営体制といった背景となる要因の究明並びに再発防止のための改善策の提案
-
3. その他外部調査委員会が必要と認めた事項の調査
(3)外部調査委員会の構成
- 1. 委員長:
- 松井巌 元福岡高検検事長、弁護士
- 2. 委員:
- 山崎恒 元札幌高裁長官、元公正取引委員会委員、弁護士
- 3. 委員:
- 和田衛 元検事、弁護士
(4)調査期間、調査方法等
-
1.外部調査委員会による調査期間は、年内の完了を目途とする。
-
2.調査方法については、今後、外部調査委員会にて決定する。
-
3.調査終了後、取締役会に対し、適切な形で報告を行う。
【補足1】自主点検及び緊急監査について
(1)自主点検及び緊急監査の概要
-
1.自主点検の目的:デュエルビッツ 出金おける不適切行為の有無を確認すること
-
2.自主点検の対象:デュエルビッツ 出金グループの製造および検査・試験サービスを提供する主要な拠点で、デュエルビッツ 出金本体の21拠点、国内グループ会社45拠点、海外グループ会社34拠点の合計100拠点
-
3.自主点検の対象期間:2016年9月~2017年8月の1年間。
-
4.自主点検の具体的な方法:
- 「検査成績書」と「検査実績データ」の照合(現物データの突合せによる確認)
- 「顧客から要求される仕様」と「デュエルビッツ 出金での検査指示の内容」の照合(〃)
- 検査や出荷判定をする部門は、自主点検に極力関わらず、関わる場合においては他部門が参画するなど客観性を持たせて実施
- (株)日本能率協会コンサルティグ(JMAC)のアドバイスを受け、点検手法の妥当性を評価いただいております。
-
5.緊急監査:自主点検が正しく行われていることを確認するため、本社部門による緊急監査を実施。
(2)自主点検と緊急監査の結果
- 2017年8月から自主点検を始めておりましたアルミ・銅事業部門の不適切な行為を含めて、自主点検において複数の不適切な行為を確認し、既に公表しております。(溶接事業部門、エンジニアリング事業部門、電力事業部門、コベルコ建機では、問題はありませんでした)
- これらに加え、さらに数件の不適切行為が行われた疑いのある事案4件(デュエルビッツ 出金機械事業部門コーティングサービス(顧客数1社)、神鋼造機(株)の鋳物(顧客数1社<デュエルビッツ 出金>)および減速機(顧客数1社)、(株)コベルコ科研ターゲット事業本部の試作合金の外販(顧客数最大8社<デュエルビッツ 出金含む>))並びに不適切行為の有無の確認が必要な案件1件が判明しております。いずれも現時点では安全性上の問題は確認されておりませんが、これらについては、新たに設置する外部調査委員会に報告し、追加点検や調査を進めて行く予定としております。
【補足2】これまでの公表案件について
*は自主点検において判明した案件 ・は自主点検以外で判明した案件
-
1.2017年10月8日
デュエルビッツ 出金が製造したアルミ・銅製品の一部に関する不適切な行為について
*アルミ製品 約19,300t(デュエルビッツ 出金 真岡製造所:アルミ板、長府製造所:アルミ押出品)
*銅製品 約2,200t(デュエルビッツ 出金 長府製造所:銅板条、(株)コベルコ マテリアル銅管:銅管)
*アルミ鋳鍛造品 約19,400個(デュエルビッツ 出金 大安工場)
-
2.2017年10月11日
今回の不適切行為に関するご報告について(鉄粉及び検査会社事例)
*粉末冶金(焼結)用鉄粉製品 顧客数1社/出荷数量140t(デュエルビッツ 出金 鉄鋼事業部門 高砂製作所)
・ターゲット材 顧客数70社/出荷枚数6,611枚((株)コベルコ科研 ターゲット事業本部)
-
3.2017年10月13日
デュエルビッツ 出金及びデュエルビッツ 出金グループ会社における不適切行為に関するご報告について
*銅合金管 顧客数42社/出荷重量 約700t(神鋼メタルプロダクツ(株))
*モールド 顧客数137社/出荷個数 約5300個(〃)
*銅管 顧客数28社/出荷重量約750t(Kobelco & Materials Coppertube (Malaysia) Sdn.Bhd.)
*銅管 顧客数5社/出荷重量 約1,140t(Kobelco & Materials Coppertube (Thailand) Sdn.Bhd.)
*アルミニウム合金線、合金棒 顧客数2社/出荷重量12.5t(神鋼アルミ線材(株))
*銅板条 顧客数2社/出荷重量31t(蘇州神鋼電子材料有限公司)
・鋼線 顧客数1社/出荷重量3,525t(江陰法爾勝杉田弾簧製線有限公司)
・鋼線 顧客数1社/出荷重量306t(神鋼新确弾簧鋼線(佛山)有限公司)
・特殊鋼 顧客数19社/出荷重量3,990t(日本高周波鋼業(株))
・ステンレス鋼線 顧客数1社/出荷重量553t(神鋼鋼線ステンレス(株))
-
4.2017年10月17日
米国司法当局からの書類提出要求について
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5.2017年10月20日
- 1.デュエルビッツ 出金グループ会社における不適切行為について
(JISマーク表示製品での不適切な行為、自主点検で新たに確認した不適切な行為)
*厚板加工品(鉄骨・橋梁・輸送機分野以外) 顧客数1社/出荷重量3,793t(神鋼鋼板加工(株))
- 2.デュエルビッツ 出金グループの品質自主点検における妨害行為について