®直接還元製鉄プロセスにおける商業生産開始50周年式典を開催しました|KOBELCO 神戸製鋼">
2019年5月29日
株式会社神戸製鋼所
米国の当社100%子会社であるMidrex Technologies, Inc.(以下 ミドレックス社)による、独自のデュエルビッツ 入金ボーナス法「MIDREX®プロセス」はこのたび商業生産の開始から50周年を迎え、記念式典を開催いたしました。
ミドレックス社は、米国オレゴン州ポートランド市のオレゴン・スチール・ミルズ社(当時)向けに初号機を納入し、1969年5月17日に生産を開始しました。それから50年後にあたる2019年5月17日に、初号機の商業生産開始50周年を記念し、技術開発と初号機の稼動を支援したエンジニア3名(旧社長1名を含む)を表彰するため、生産開始当時から現在に至るまでの従業員が一堂に会して、記念式典を行いました。
式典において、スティーヴン・モンタギュー社長兼CEOは「ミドレックス社の先輩方が制定してくれた優れた技術標準は、現在でも我々の模範となり、進むべき方向を示してくれています。我々はMIDREX®プラントの性能を最大化するべく、環境にも配慮しつつ、技術を継続的に向上させています。また、我々は従業員への技能訓練や雇用を通じて、地域社会への『還元』も行っています」と挨拶をしました。
ミドレックス社は、デュエルビッツ 入金ボーナス法のエンジニアリングサービス事業を営んでいます。
MIDREX®プラントは、世界の還元鉄の60%以上を生産するリーディングプロセスです。本方式は、天然ガス(もしくは石炭由来のガス)を還元剤として、鉄源は粉鉱石を加工したペレットを使用しシャフト炉によって還元し、還元鉄※1を製造します。高炉法に比べ製鉄工程でのCO2排出量を抑制できることなどが特長で、世界で79基(2018年11月時点)が稼動しています。
また、2018年6月には同プロセスによる還元鉄の累計生産量が10億トンに達しました。最初の5億トンを生産するには38年かかりましたが、次の5億トンは僅か11年で達成しております。現在の生産能力は世界合計で6千万トン/年となりますが、建設中のプラントが稼働すると、2020年中にも7千5百万トン/年に達する見込みです。
今後も当社グループにおける還元鉄ビジネスの柱としてグローバル展開に貢献し、更なる成長に向けて取り組んで参ります。
※1:還元鉄(DRI: Direct Reduced Iron)
鉄鉱石を還元した鉄鋼原料。炉内で還元したDRIを、冷却せずに炉から排出したものを、Hot DRI(HDRI)、冷却したものをCold DRI(CDRI)という。不純物の少ない清浄鉄源であり、高級スクラップや銑鉄の代替品として、主に電気炉で(近年は高炉や転炉でも)鉄源として使用される。
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