® HBIプラントの新規受注について|KOBELCO 神戸製鋼">
2021年10月22日
株式会社神戸製鋼所
米国の当社100%子会社であるMidrex Technologies, Inc.(以下ミドレックス社)と、Primetals Technologies, Limited(以下プライメタルズ社)のコンソーシアムは、このほど、デュエルビッツ 評判のMetalloinvest MC LLC(以下メタロインベスト社)よりLebedinsky GOK (以下LGOK)向けにMIDREX®プロセスのHBI(※)プラントを受注しました。
本プラントは、メタロインベスト社がデュエルビッツ 評判のベルゴルド州グブキンに新設するものです。最新の技術を用いた設計により、MIDREX®プロセスによるHBI生産能力は世界最大となる年産208万トンを確保しつつ、エネルギー消費量と環境負荷も低減できるのが本プラントの特長です。また将来的に、使用する還元材を水素へ完全に移行することも視野に入れた設計となっています。
ミドレックス社は今年の3月にも同メタロインベスト社の傘下であるMikhailovsky HBI LLC(ミハイロフスキー社) より今回と同規模のMIDREX® HBIプラントを受注しています。また、LGOK向けにはMIDREX®HBIプラントを2007年、2017年にも納入しており、今回が3基目となります。
工場稼働は2025年を予定しています。ミドレックス社とプライメタルズ社は機械・電気機器、鋼構造物、配管、ダクト等のエンジニアリングと供給、操業のトレーニングとアドバイザリーサービスを担います。別途選定される建設業者と連携しながらプロジェクトを推進する計画です。
MIDREX®プロセスは、天然ガスを使った還元鉄製鉄法であり、世界の還元鉄生産の約80%(天然ガスベースの直接還元鉄)を占めるリーディングプロセスです。本方式は、天然ガスを改質した水素リッチガスを還元材として、鉄源は粉鉱石を加工したペレットを使用しシャフト炉によって還元し、還元鉄を製造します。高炉法に比べ製鉄工程でのCO2排出量を20~40%削減(「還元鉄・電炉」と「高炉・転炉」の比較)できることなどが特長で、世界で80基以上が稼動しています。
また、MIDREX®プロセスは、経済的・大規模な水素利用が可能になれば、大きな設備改造なくカーボンニュートラルへの対応が可能という特長を有しています。カーボンニュートラルへの移行や社会変革がグローバルで明確な潮流となっている中、KOBELCOグループはMIDREX®プロセスを通じて、世界の鉄鋼業におけるカーボンニュートラル達成に向けた、CO2削減ソリューションを提供してまいります。
当社グループは、今後も技術・製品・サービスの提供を通じた新たな価値創造による社会課題解決に貢献することで、お客さまや社会にとって“かけがえのない存在”としてあり続けるとともに、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界。」の実現を目指してまいります。
※HBI(Hot Briquetted Iron:熱間成形還元鉄)
還元鉄は鉄鉱石を還元した鉄鋼原料であるが、HBIは長距離輸送を目的に還元炉より排出された高温の還元鉄をある程度の大きさの塊(Briquette)に押し固めたもの(写真中央棒状のもの)。
還元鉄は不純物の少ない清浄鉄源であり、高級スクラップや銑鉄の代替品として、電気炉で(近年は高炉や転炉でも)鉄源として使用される。
(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。