2024年11月12日
株式会社神戸製鋼所
当社は、2024年11月よりAXELARC™※1プロセス搭載デュエルビッツ 登録ロボットシステムとソリッドワイヤAXELARC™ AX-1C※2 を、建設機械や製缶分野をはじめとする中厚板の幅広いデュエルビッツ 登録用途向けに販売開始しました。
AXELARC™プロセス搭載デュエルビッツ 登録ロボットシステムは、デュエルビッツ 登録ロボットARCMAN™A60（以下A60）とAXELARC™プロセスを実装したハイエンドデュエルビッツ 登録機 SENSARC™ RA500および新たに開発したAXELARC™AX-1Cとの組み合わせにより構成されます。世界初の新ワイヤ送給制御プロセス※3により、高電流かつ中厚板の多層多パス※4に対し、炭酸ガスアークデュエルビッツ 登録におけるデュエルビッツ 登録速度アップ等による高能率、極低スパッタを実現し、更なる生産性向上、デュエルビッツ 登録品質向上に貢献することができます。
KOBELCOグループは多様化するデュエルビッツ 登録自動化ニーズにお応えできるよう、デュエルビッツ 登録ロボットシステム・デュエルビッツ 登録材料・デュエルビッツ 登録電源・デュエルビッツ 登録施工技術を有しています。当社はこれまで培った総合力を活かし、高品質な自動化を実現する新たなデュエルビッツ 登録技術を開発・提案することで、これからも「世界で最も信頼されるデュエルビッツ 登録ソリューション企業」としてお客様の課題解決につながる製品およびサービスを創出し、提供してまいります。
AXELARC™プロセス搭載デュエルビッツ 登録ロボットシステムの構成
※1．AXELARC™
ワイヤの正送・逆送動作によって溶滴移行に慣性を活用した制御を行うデュエルビッツ 登録プロセスです。小電流から大電流まで、幅広い条件において規則的なドロップ移行※を実現します（図1）。高能率、低スパッタ、低ヒューム、深溶込みなどの特長を持ち、お客さまのものづくりにお役に立てるデュエルビッツ 登録プロセスです。
例）下向すみ肉デュエルビッツ 登録の比較（図2）：
従来のデュエルビッツ 登録法に比べてワイヤ溶融速度が大きくなるため（図3）、デュエルビッツ 登録速度をアップさせることが可能で、さらに低スパッタかつ深い溶込みが得られます。
図1 AXELARC™の原理
※ デュエルビッツ 登録のドロップ移行とは、デュエルビッツ 登録ワイヤの先端に形成された溶融金属の滴（溶滴）が、母材側へ移行する、いわゆる溶滴移行の一形態です。
図2 下向すみ肉デュエルビッツ 登録における能率向上効果の一例
図3 AXELARC™のデュエルビッツ 登録電流とワイヤ溶融速度
※2．ソリッドワイヤ AXELARC™ AX-1C
従来の正逆ワイヤ送給制御デュエルビッツ 登録施工ではコンタクトチップへの負担が大きく、長時間連続デュエルビッツ 登録性確保の課題がありましたが、新たに開発したAXELARC™ AX-1Cは、ワイヤ表面に特殊な処理を施し、AXELARC™の特殊電流波形と組合せることによって、長時間連続デュエルビッツ 登録性を飛躍的に向上させることに成功しました。また、AXELARC™プロセスを用いての高速デュエルビッツ 登録でも良好なビード外観が得られるように、ワイヤ成分も最適化しており、中大電流領域の長時間連続デュエルビッツ 登録性、デュエルビッツ 登録作業性、高溶着性、継手機械的性質（表1）が優れるソリッドワイヤです。
表1 AXELARC™ AX-1C 溶着金属の機械的性質の一例
| 耐力（MPa） | 引張強さ（MPa） | 伸び（%） | シャルピー衝撃性能（0℃,J） |
|---|---|---|---|
| 520 | 596 | 27 | 167 （162, 154, 185） |
規格：JIS Z 3312 YGW11,シールドガス：100% CO2,ワイヤ径：1.2㎜
※3．ワイヤ送給制御プロセス（従来法vs新ワイヤ送給制御）
従来法である一般的なワイヤ送給制御法は、溶融したワイヤ先端を母材に接触させ、短絡状態にした後にワイヤを逆方向に引戻します。（図4）言い換えると、短絡移行をワイヤ正逆送給にて制御しています。この従来法に対し、AXELARC™の新ワイヤ送給制御は、短絡移行の制御ではなく、溶滴を慣性により振り落とすことを目的とした制御法です。（図5）
図4 一般的なワイヤ送給制御（他社,従来法）
図5 新ワイヤ送給制御（AXELARC™）
※4．多層多パス
鋼材をデュエルビッツ 登録する際に、複数のデュエルビッツ 登録ビード（デュエルビッツ 登録層）を重ねて所定の厚さに仕上げる方法です。1回のデュエルビッツ 登録パス（デュエルビッツ 登録回数）では十分な厚さを得られない場合に使用されます。
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