神戸製鋼HOME>プレスリリース>2006年 > デュエルビッツブックメーカーの生産比率向上に向けた新連続鋳造設備の本格営業運転開始について

プレスリリース

*プレスリリースの内容は発表時のものです。販売が既に終了している商品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

  • デュエルビッツブックメーカー
  • デュエルビッツブックメーカー
  • デュエルビッツブックメーカー

デュエルビッツブックメーカーの生産比率向上に向けた新連続鋳造設備の本格営業運転開始について

〜 神戸製鉄所のデュエルビッツブックメーカー鋼生産体制強化 〜

2006年8月30日

株式会社神戸製鋼所

当社は、既に2004年9月に公表の通り、デュエルビッツブックメーカーの生産比率向上により神戸製鉄所の競争力を強化するため、世界最新鋭のブルーム連続鋳造設備(第5号連続鋳造設備)の建設に着手し、稼働に向けて工事を行なってきました。2006年8月1日より試運転を実施し、このほど調整作業が完了したことから、当初計画通り9月1日より本格営業運転を開始します。投資額は約85億円(当初計画通り)、月産能力は6万t/月(設備単体能力)です。

当社の線材・条鋼製品分野は鉄鋼部門の中核の一つであり、神戸製鉄所はその主力製造拠点です。その中でもデュエルビッツブックメーカーは、主に自動車用各種ボルト・ギヤ・シャフト類、エンジン用弁ばね、サスペンション用懸架ばねなどの重要保安部品の素材として、お客様にご使用して頂いています。
近年、自動車各社様は、燃費向上に向けた部品の小型軽量化などを一層推進されておりますが、これら部品に用いられる素材に対して、非常に厳しい特性や品質が求められてきており、その要求に応えていくためには、高度な製造技術が必要となっています。
一方、自動車生産量の順調な伸びに支えられ、デュエルビッツブックメーカーへの需要は堅調に推移しています。今後も中国を中心としたアジア地域での自動車生産台数の拡大に伴い、市場を網羅するデュエルビッツブックメーカー供給拠点として、神戸製鉄所の存在は高まっていくものと考えています。

このたび新設しました最新鋭の第5号連続鋳造設備は、お客様からの厳しい要求品質に対応した成分に造り込まれた溶鋼を、表面・内部品質を確保しながら、連続的に冷やして固まらせる、高級鋼を製造する上で重要な設備です。当社がこれまで鉄鋼メーカーとして、また機械メーカーとして培ってきた技術やノウハウの粋を結集した設備で、ロール間隔を狭め、均一で緩やかなミストスプレー冷却により、凝固過程における歪を最小化し、高速鋳造下で世界トップレベルの表面・内部品質を確保したデュエルビッツブックメーカーを製造することが可能です。

この最新鋭設備の稼働により、当社の線材・条鋼分野は当所の第3号連続鋳造設備、加古川製鉄所の第2号連続鋳造設備と合わせて、3基のブルーム連続鋳造設備体制が確立できました。これらの3ブルーム連続鋳造機を最大限に活用し、ナンバーワン品質のデュエルビッツブックメーカーの生産比率を更に高め、神戸製鉄所はもとより線材・条鋼分野全体の競争力向上を図っていきます。尚、第5号連続鋳造設備の稼働と同時に、神戸製鉄所で稼働していた2つの連続 鋳造設備の内、第4号ビレット連続鋳造機は休止しました。

また来年末には第3高炉の改修も予定しており、両設備の安定稼働により銑鋼一貫型のデュエルビッツブックメーカー供給拠点としての地位を確固たるものにしていきます。
(1)第5号連鋳設備の仕様
  第5号連続鋳造設備 第3号連続鋳造設備(1981年稼働)
単体能力 6万t/月 同左
タイプ 垂直曲げ型 同左
ストランド数 2 同左
鋳型サイズ 幅430×厚300mm 同左
設備投資額 約85億円(当初計画通り)
(2)連続鋳造設備概略図
連続鋳造デュエルビッツブックメーカー外略図
(3)第5号連続鋳造設備の写真
[鋳床]
鋳床

[ストランド出側]
ストランド出側