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デュエルビッツ 出金

*デュエルビッツ 出金の内容は発表時のものです。販売が既に終了している商品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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デュエルビッツ 出金初受注(複数案件)について

〜アルミ箔に微小な孔を多数空けることにより、音エネルギーを熱エネルギーに高効率変換して吸音〜

2008年1月22日

神鋼建材工業(株)

(株)デュエルビッツ 出金所

デュエルビッツ 出金グループの建材製品を生産・販売している神鋼建材工業(株)(本社:兵庫県尼崎市、代表取締役社長:稲葉嘉昭、以下:神鋼建材)と(株)デュエルビッツ 出金所(以下:デュエルビッツ 出金)が共同で開発した、高性能アルミ製吸音パネル「アルミ箔エコキューオン」の受注が相次いで決定しました。製造業向けでは、本田技研工業(株)浜松製作所(静岡県)などの工場設備用に、エネルギー産業向けでは、芸備燃料(株)東尾道給油所(広島県)に、その他にも公共交通機関向けで、いずれも防音壁として採用されており、既に設置が完了しています。設置する前と後で騒音レベル実測値を比較すると、6.4dB〜14dBの低減効果(騒音エネルギーを77%〜96%低減する効果)を得ています。

<受注案件の概要> 16件で総受注金額約120百万円
区分
施主
用途 /対象
低減効果
資料
製造業 本田技研工業(株)浜松製作所 工場内設備防音
(1)
製造業 (株)SUMCO 九州事業所 工場騒音
(2)
製造業 日本電気硝子(株)若狭テクノバレー 工場騒音
(3)
エネルギ−産業 芸備燃料(株)東尾道給油所 洗車機防音
(4)
その他(11件) 公共交通機関及び製造業 鉄道・機械設備 等  

「アルミ箔エコキューオン」に関しては、2006年度末に一部メニューの開発・商品化を完了した後、神鋼建材を中心に2007年度より本格的な受注活動を開始しました。本製品は道路や鉄道の沿線、あるいは工場の機械設備の周囲及び敷地境界などに設置することで、従来から多く使用されている繊維系材料を用いた防音壁を上回る効果が得られます。 (デュエルビッツ 出金グループの実験データによる)
また、デュエルビッツ 出金独自の「静音化技術」を駆使することで、音源特性に合わせた最適構造設計が可能となります。且つ、アルミの持つ特性からリサイクル性や安全性に優れた環境にやさしい製品でもあります。
交通機関や製造設備などで騒音対策に使われる防音壁の国内市場は160億円程度と見ており(デュエルビッツ 出金グループによる想定)、その中で当グループは、当面の目標として2011年度に10億円以上の売上を目指しています。

<アルミ箔エコキューオンの構造・原理>
一般的に防音壁は、騒音が直線的に拡散するのを壁により阻止する「遮音部分」と、その内側に設けられ、直進する騒音の吸収や、壁または車体に反射された音が拡散するのを防止する「吸音部分」から構成されている(資料(5)参照)。
「アルミ箔エコキューオン」は、「吸音部分」に、従来から多く使用されている繊維系吸音材料ではなく、アルミ箔厚程度の直径の孔を無数に開け、そのアルミ箔と遮音用のアルミ板との間に適度の空気層を確保した構造となっている(資料(6)参照)。
音の圧力により振動する空気が、微細な孔を通過する際の摩擦及び生じる渦により、騒音の「音エネルギー」を「熱エネルギー」に変換させることで、高効率な吸音を実現することが出来る。
繊維系吸音材料を使用した場合と同等、あるいはそれ以下の厚みの適度な空気層を確保することで、孔を通過して入ってきた音を空気層内で共鳴させ、「空気の振動速度」を増幅させている(資料(7)参照)。
開口率をより小さくすることで、「空気の振動速度」が速くなり、より大きな摩擦や渦を発生させ、吸音効率を高めている(資料(8)参照)。

<アルミ箔エコキューオンの特長>
多孔板枚数・孔径・開口率及び空気層の厚みを変えることにより多様な騒音に対して効果的な吸音構造を容易に実現できる(資料(9)参照)。
限られたスペースの中で吸音特性を最適に設計できるため、薄型化が実現可能である。
繊維系吸音材を使用した防音壁と比較して以下の点で優位である。
・高周波(500Hz以上)域で吸音率の低下がなく、幅広い周波数域で高い吸音性能を発揮する(資料(10)、(11)参照)。
・吸音性能の向上により、防音壁の高さを低くしても、同等の防音効果が得られる(資料(12)参照)。
・水分を含み易い繊維系に対して、その懸念がなく安定した耐久性を維持できる。
・リサイクル性に優れる。(アルミの特性による)
・繊維系特有の吸音材の経年劣化や保護フィルム破損による飛散がない。


デュエルビッツ 出金は1960年代から、様々な分野における「静音化」「快音化」の研究を行ってきており、同分野では国内におけるリーディングカンパニーと自負しています。今では、発生する音の諸条件をデータ入力すれば、その音の伝わり方や各種防音壁による効果などを、実測値にかなり近いレベルでシミュレーションすることが可能となっています。既に、当社グループの空気圧縮機や建設機械の静音化、新幹線車輌の車内静粛化などで「静音化」「快音化」技術が活かされています。
この「アルミ箔エコキューオン」も、当グループの「オンリーワン技術・製品」として、今後も社会インフラの様々な場面で「静音化」「快音化」に貢献して参ります。