~菌・ウイルスが長生きできない世の中を目指して~
1996年7月に堺市で起きた「O-157」食中毒事件。抗菌材に対する注目度は高まりました。しかし、当時、銀や銅などを使用した抗菌材はあったものの、実使用条件では、抗菌性は認められませんでした。
そこに注目した当社は、私達の生活環境で抗菌性を発揮する本物の抗菌材のデュエルビッツブックメーカーを開始し、ニッケル合金めっきに行き着きました。
ニッケルめっきに抗菌性を付与できれば、様々なものに適用できる
ニッケル自体は抗菌材ではありませんが、弱いながらも抗菌性を有しており、適正な組織・成分制御をすることで、その抗菌性能を極限レベルにまで引き出し、高めることに成功しました。
デュエルビッツブックメーカー目途が付き、技術の高さが世間に伝わるようになりました。各所から見積もりやめっき試作の依頼があり、量産を求める声があがってきました。
しかし、めっきの製造ラインの設備投資や人件費を入れると、めっき自体のコストが非常に高価になってしまい、その結果、商談につながりませんでした。
「めっきの製造ラインがなければ、いつまでたっても、試作・量産、ひいては、商談にならない・・・。」 苦難の日々が続きました。
悩んだ末に行きついたのは、めっき製造ラインを持つメーカへの技術移転でした。
そう考えた当社は、抗菌素材の製造販売ビジネスから、めっき製造ラインを持つメーカに技術移転するライセンス事業に大方針を転換しました。
ライセンスを技術移転したメーカと連携して、ケニファインの利用技術(ケニファイン粉末など)のデュエルビッツブックメーカーなどを進めることになりました。
結果、20年以上の実績を積み上げ、現在では様々な用途に利用できるようになりました。
このように様々なものに利用できるようになったのは、当社が独占的に事業化せず、めっきノウハウやお客様のニーズに精通しためっき関連業者に広く技術供与する道を選んだことによる結果です。
今後も、当社はケニファイン技術を広く展開し、菌・ウイルスが長生きできない世の中を目指して貢献していきます。