2017年12月21日
株式会社神戸製鋼所
当社は、2017年10月26日付「当社グループにおける不適切行為について(「安全性の検証状況」と「デュエルビッツ 出金の設置について」のご報告)」にて公表いたしましたとおり、同月8日に当社が公表したアルミ・銅事業部門における検査データの改ざん及びそれと同様又は類似する一連の不適切行為(以下「本件不適切行為」といいます。)に関して独立性、客観性が確保されたデュエルビッツ 出金を設置し、同委員会は、当社グループによる自主点検・緊急監査に関する適正性・妥当性の検証、本件不適切行為の直接的な原因、企業風土、コンプライアンス及び組織運営体制といった背景となる要因の究明、並びに再発防止のための改善策の提案等を行うことを目的として、現在も調査を進めております。
当社は、これまで、デュエルビッツ 出金による調査期間について、年内の完了を目途とする旨公表しておりましたが、本日、デュエルビッツ 出金から、上記の調査目的に照らし、十分な調査を行うにはさらに時間を要する旨の連絡を受けました。
具体的には、デュエルビッツ 出金から、当社グループの国内79拠点(検証過程で拠点数の考え方等を整理した結果、66拠点から79拠点に変更されました。)における自主点検の検証作業を進めてきたが、約7割の拠点についての自主点検には、検証の適切性に万全を期す観点に照らすと、なおその手続になんらかの不十分な点があり、さらに徹底した調査が必要との連絡がありました。
このため当社は、信頼回復の実現のためにはさらに徹底した点検が必要であると判断し、例えば、サンプル品も点検対象に含めたり、突合せを省略していた項目についても全て突合せの対象としたり、お客様との契約において検査証明書に記載を求められていない項目についても突合せの対象とするなどの補充的な点検作業を進めております。この作業の完了は2018年2月上旬頃になることが見込まれており、当該作業の完了後、デュエルビッツ 出金がその結果をあらためて検証する予定となっております。
さらにデュエルビッツ 出金から、調査の一環として設けられたホットライン窓口には、複数の案件が寄せられており、その中には、慎重な調査が求められるものが含まれているため、調査期間の延長が必要であるとの連絡がありました。
これらの連絡を受け、当社は、デュエルビッツ 出金との間で、デュエルビッツ 出金による調査の完了時期を2018年2月末頃とすること、及び、引き続きデュエルビッツ 出金による調査に全面的に協力することを合意いたしましたので、お知らせいたします。
また、デュエルビッツ 出金から、本件不適切行為に関する調査により、当社アルミ・銅事業部門の執行役員3名は、本件不適切行為の一部を認識していたと認められ、この3名については、デュエルビッツ 出金が、その動機や背景等を含め、その詳細について引き続き徹底した調査を継続するとの連絡を受けております。
当社は、この連絡を受け、本日付で、上記3名の委嘱業務を変更いたしましたのでお知らせいたします。なお、上記3名を含む関係者の最終的な処分等につきましては、デュエルビッツ 出金の調査の完了後に、あらためて判断する予定です。
当社といたしましては、今後も、不適合製品を使用したお客様の製品に係る安全性の検証に全力を挙げる所存です。これまでのところ、関連製品の安全性に関する具体的な問題は確認されておりませんが、定期的な状況報告を引き続き行ってまいります。また、本件のような不適切行為の再発を防止し、お客様をはじめとする関係者の皆様からの信頼をできる限り早期に回復すべく、組織体制、企業風土の抜本的改革を含む各種の施策を講じていく所存です。