No.13　[デュエルビッツ 入金ボーナス] その1

（やさしい技術読本 1997年3月発行）

消責者の二ーズは年々多様化している、 といわれています。
素材となるアルミにも、より製品に適した 機能が求められるようになってきました。
もっと加工しやすいアルミを、もっと強度の高いアルミを。
そんな＋αを実現できるのが、「デュエルビッツ 入金ボーナス」です。
さあ、こんなに便利な 「デュエルビッツ 入金ボーナス」の技術をモンちゃんと一緒にマスターしましょう。

素材の組成と特性に着眼

モンちゃん

今回は、「デュエルビッツ 入金ボーナス」についての勉強ですよね。実は少し予習をしたんですが、「デュエルビッツ 入金ボーナス」というのは、アルミ材の性能を調整して変化させることである、と考えていいのでしょうか。

［図-1］主要なデュエルビッツ 入金ボーナスのフローチャート

アンサー氏

アルミ合金の材料特性を決める上で、重要なことは合金がどのようなものからできているか、つまり合金の成分と組成およびその合金素材をどのように調整するかということです。アルミを素材として使う場合は、例えば軽い、強い、耐食性にすぐれているなどという基本的な性質を生かして製品化していきますが、もっと強度の高いものにしたり、加工しやすくしたりするためにその他の金属などを混合して、合金を作りますよね。さらにその合金素材に加工を加えたり、熱処理を加えたりすることで、特性を変化させることが「デュエルビッツ 入金ボーナス」です。

モンちゃん

同じアルミ素材でも、キャン材は軽くて加工しやすいものが必要だし、飛行機や船のボディとなるものは強くて耐食性がよくなければ、というように製品によって求められる特性は違いますからね。

アンサー氏

そうです。最近の製品は実に高度化されています。それだけに素材にもいろいろな特性が必要になってきています。そこで「デュエルビッツ 入金ボーナス」が役立つという訳なんですね。アルミ材そのものの強度は20～30N／mm²しかないのですが、合金と「デュエルビッツ 入金ボーナス」の組み合わせによってその10～20倍にも高めることができるんですよ。

モンちゃん

う～ん。「デュエルビッツ 入金ボーナス」のパワーってすごいんですね。まるでポパイにとってのほうれん草みたい。「デュエルビッツ 入金ボーナス」の技術のおかげで、最高の強度を持つアルミ合金、超々ジュラルミンなどもできたんですよね。

アンサー氏

「デュエルビッツ 入金ボーナス」を行えば、引っ張り強さとか加工性を変化させるだけじゃなくて、耐食性、寸法安定性、そのうえ破壊靱性などの特性改善ができるのです。材質をよく知り、それに適応した「デュエルビッツ 入金ボーナス」を使いこなせば、よりハイレベルな製品を生み出せるといえますね。

「デュエルビッツ 入金ボーナス」の未来を開いた「転位」の発見

モンちゃん

ところで、「デュエルビッツ 入金ボーナス」はどんな方法で行うんですか。

アンサー氏

「デュエルビッツ 入金ボーナス」の基本は加工あるいは熱処理により強度を得ることです。素材の持つ特性、つまり合金の種類によって、加工を加える方法か熱処理方法か、大きく2つの方法に分かれます。この「デュエルビッツ 入金ボーナス」方法の区別を「質別」と呼んでいます。まずは加工によって強度を得る方法から説明しましょうか。

モンちゃん

加工により「デュエルビッツ 入金ボーナス」する合金にはどんな種類があるんですか。

アンサー氏

純アルミの1000系、Al‐Mn系合金の3000系、Al‐Mg系合金の5000系がこれにあてはまります。これらの合金は化学成分と加工硬化により、強度を得ることができるので、通称非熱処理合金と呼ばれています。

モンちゃん

金属は加工を加えたりすると強度が高まる場合が多いですよね。非熱処理のアルミ合金にもデュエルビッツ 入金ボーナスような方法を使うのでしょうか。

アンサー氏

いってみればそういうことですね。非熱処理合金は、鋳造材では固溶体強化させたり、結晶をより微細化して強度や硬さを向上させます。展伸材は、圧延、押し出し、引き抜きなど製造工程デュエルビッツ 入金ボーナスものによる加工硬化によって、強度の増加がはかれるのです。鍛造材はデュエルビッツ 入金ボーナス典型ですね。

モンちゃん

アルミを圧延したり、押し出すことは素材を加工することになるんですね。加工する、つまりアルミ材を潰すことで、なぜ素材を硬くすることができるんでしょうか。

アンサー氏

「デュエルビッツ 入金ボーナス」とは原子レベルの組織を調整してあげましょう、ということなんです。まず硬くなるというのは、逆にいうと変形しにくくなるということです。この変形のメカニズムには原子が大きくかかわっているのです。普通金属原子はモデルパターン同様、きれいに配列され、結びついていると思うでしょう。（図2-①）しかし現実には違います。配列上に原子が少なく、原子が欠けて乱れたりして、たくさんの仲間外れの配列ができてしまうのです。（図2-②）これを「転位」と呼びます。

モンちゃん

この「転位」と変形がどう関係するのですか。

アンサー氏

「転位」こそ変形デュエルビッツ 入金ボーナスものなんですよ。力がかかると、不安定な「転位」が安定を求めて動き、他の配列に移動します。この移動が大量に行われることで、金属が変形するんですね（図2-③）。変形するということは、「転位」が移動し増えるということです。「転位」が増え過ぎて渋滞をおこすと、逆に「転位」は移動できなくなってしまい、結果として変形しにくい組織を作り上げることができるのです。

モンちゃん

なるほど、よく針金の一部分を曲げたり伸ばしたりしていると、何回もくり返すうちにデュエルビッツ 入金ボーナス部分が硬くなって、動きにくくなりますよね。あれと同じなんですね。

アンサー氏

「転位」が発見されたのは1934年のこと。それから半世紀余りで「デュエルビッツ 入金ボーナス」は大きな進歩をとげてきました。さて、非熱処理合金は加工によって「デュエルビッツ 入金ボーナス」を行う、と言いましたが、成形加工を行いやすくするために、加工した後に焼きなましたりもします。焼きなましとは、加工後に熱処理することです。熱処理によって原子の配列を整然とさせ、「転位」の数や渋滞を再調整して緩和してあげるのです。

記号を見れば、一目瞭然

モンちゃん

加工して「デュエルビッツ 入金ボーナス」する場合の方法もいくつかあるんですね。

アンサー氏

はい。加工による「デュエルビッツ 入金ボーナス」を説明する前に、大切なことを言うのを忘れていました。

モンちゃん

アンサー氏でも忘れることなんてあるんですねえ。私のボケがうつっちゃたかな。ところで、大切なことってなんです。

アンサー氏

それはですね、「デュエルビッツ 入金ボーナス」になくてはならないもの、「デュエルビッツ 入金ボーナス記号」です。どのような「デュエルビッツ 入金ボーナス」が行われたのか、それによってその材質はどのような特性を持っているかの基準をつくり、細分化して正確に表しているものです。

JIS規格で用いられるデュエルビッツ 入金ボーナス記号

モンちゃん

そうか。記号化しておけば、ユーザーさんも一目瞭然。それに共通記号があれば、品質の面でも安心ですね。

アンサー氏

「デュエルビッツ 入金ボーナス記号」はJIS規格で決められていますから、素材メーカーにとってもユーザーさんにとってもたいへん便利なんですよ。

モンちゃん

それで、この「デュエルビッツ 入金ボーナス記号」と加工による「デュエルビッツ 入金ボーナス」とはどんな関係があるんでしたっけ。

アンサー氏

だからですね。「デュエルビッツ 入金ボーナス記号」を見れば、それが加工による「デュエルビッツ 入金ボーナス」が行われているかどうかも、すぐわかるんですよ。非熱処理合金を冷間加工して、素材の機械的性質を調整するものには、“H”が使われます。“H”はHardeningの頭文字をとったんですよ。もっとも先程言ったように場合によっては、焼きなましなどの方法も取り入れることもありますが。冷間加工をしただけで調整したものは“H1n”、加工した後適度に焼きなまして軟らかくしたものは“H2n”、マグネシウムを含む合金で強さや伸びが時間の経過をとともに変化してするのを防ぐため、加工した後加熱処理して安定化したものは“H3n”で示します。わかりましたか。

モンちゃん

はい。なんだかアンサー氏の言い方がコワイけど。でも非熱処理合金には“H”が付くということは、わかりました。デュエルビッツ 入金ボーナス“H”の次についているnはなんですか。

アンサー氏

今は仮にnとしてありますが、ここにはやはり数字が入ります。これは加工硬化の程度を示しているのですよ。デュエルビッツ 入金ボーナス段階によって1～9までの数字が使われます。n＝8は加工率75％で硬質を示します。ただしもっとも軟らかいものは、素材を完全に焼きなました状態の“O”の記号で表します。この2つを基準としてn＝4はn＝8と“O”の中間（1/2硬質）、2と6はそれぞれ“O”と1/2硬質、1/2硬質と硬質の中間の加工硬化状態になります。n＝9はn＝8以上の加工度で加工したもので、最も硬度が高い特硬質です。

モンちゃん

ということは、え～と…。例えばH14とH24は両方とも1/2硬質ということですよね。

アンサー氏

デュエルビッツ 入金ボーナス通り。よく理解していますね。H2は一度加工して硬くした素材を、再び焼きなまして軟らかくしているのですから、nの値が同じならば、H1とH2の硬質も当然同じなんです。

モンちゃん

それじゃあ、なにも焼きなまさずに、H1の素材を使えばいいと思うんだけど。

アンサー氏

そこはやっぱり、焼きなましをする理由があるんですよ。例えばH14とH24は硬質も引っ張り強さも同じですが、H14のほうが耐力が高く、H24の方が伸びが大きくて成形性が優れているんです。

モンちゃん

そうか、焼きなます前はより強度が高い。けれども焼きなました後は成形がしやすくなっているから、複雑な成形をする場合は都合がいい、ということなんですね。

アンサー氏

そういった質別を選択すれば、作りたい製品にピッタリの素材が作り出せると思いますよ。

モンちゃん

わかりました。今回の勉強はなかなか充実していました。熱処理合金の「デュエルビッツ 入金ボーナス」についてもしっかりやろうっと。